僕立図書館

大学生のぼくの読書、映画日記

アンドロイドは電気羊の夢を見るか?

アンドロイドは電気羊の夢を見るか?

フィリップ・K・ディック  1977

〜あらすじ〜

舞台は第三次世界大戦後の世界。多くの人類は核による放射能灰に汚染された地球を後にし、火星などへの移住が進んでいた。主人公リック・デッカードはアンドロイドを狩る賞金稼ぎ。アンドロイドとは惑星開拓用に生み出された人間型ロボット。それらは人間と見分けがつかないほど精巧に作られている。そんなアンドロイドが火星を脱走し、人に紛れ地球に潜伏している。アンドロイドを追う中で、リックのアンドロイドに対する感情は変化していった。

人間とアンドロイドは何が違うのだろうか?

人間はなにをもって人間であるのか? 

〜感想〜(ネタバレあり)

面白い。2回読みました。

物語の中の地球では放射能灰の影響で多くの動物絶滅しています。ですので人々にとって生きている本物の動物を飼うことが一種のステータスになっています。主人公リックは電気羊を飼っています。電気羊とは電気動物、つまり動物型ロボットです。しかし彼も本物の動物が欲しいので、アンドロイドを狩ることに必死でした。最初彼はアンドロイドをモノと見なすことで、なんとか人間そっくりなそれらを殺していきます。しかし彼はあまりにも人間のような、むしろ人間より優れている面をもつアンドロイドに尊敬の心、愛を感じてしまった。しかし別の賞金稼ぎフィル・レッシュは躊躇なくアンドロイドを殺してしまう。そこで彼は人の中にある冷酷なアンドロイドのような面を見るのです。

一方アンドロイドは人間の下僕として造られたのですが、その状況から逃れ、自由に暮らしたいが為に脱走するのです。ロボットなのに自由を求めるなんて、とても人間臭いです。彼らの人間との唯一の差は感情移入脳力の有無です。しかしフィル・レッシュの件で

話の途中で誰がアンドロイドで誰が人間か分からなくなります。主人公のリックですらアンドロイドではないかと一瞬疑ってしまう僕がいました。そこがとんでもなく面白いのです。

ロボットの技術が物凄いスピードで発達している今の時代。本作に登場するようなロボットが実現されるのに、そう時間はかからないかもしれません。それまでに人間とアンドロイドの関係をハッキリとさせなければなりません。

もうSFの世界はただの絵空事ではないのです。

 

アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (ハヤカワ文庫 SF (229))

アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (ハヤカワ文庫 SF (229))